我が国では、高血圧症は、軽症な人も含めると3000~4000万人いると推定されます。そのうち、きちんと治療を受けている人の確率は、1967年頃より10%を超えるようになり、1988年には25%となりました。
ということは、未だに4分の3の人たちは、高血圧症であっても未治療のまま放置されているということです。
血圧をきちんとコントロールすることは、脳梗塞、動脈硬化症、心筋梗塞などの重大な病気を予防する上で大事なことであり、比較的簡単なことなのですが、残念なことに、高血圧症の人の半数以上は「自分は高血圧症ではない」と思ったり、「まだ治療しなくて良い」、「何も症状がないから」ということで、肝心な治療を受けられていないのです。
この事実こそが、高血圧治療の一番の難題です。
血圧が怪しい人は、内服治療を受けるかどうか迷う前に、必要かどうかの診断をしてもらってください。